夜型人間なんていない

分子栄養学

「オレは夜型だから」と得意げに話す人がいますね。

でも、昼型のハムスターがいないことと同じで、夜型人間なんていません。

数百万年以上続くヒトの生活リズムが、こうもカンタンにねじ曲げられるわけがないのです。

 

でも、夜型人間を自称する人が、夜になると元気になるのは確かなのでしょう。

その人たちに疑われるのが「副腎疲労症候群」です。

 

副腎疲労症候群の特徴は以下です。

  • 朝起きられない
  • 14〜16時はとくにダルい
  • 23時以降になると元気になる
  • 酒、糖質、コーヒーがやめられない
  • 甘い物の中でもとくにチョコが好き
  • 生理前症候群がひどくなった
  • 夜中3,4時に目が覚める

 

副腎というのはすごく大事なホルモンを分泌しています。

とくに大事なのはコルチゾルで、抗ストレスホルモンと呼ばれています。

ストレスを受け続けると分泌量が増えるのですが、その状態が続くと副腎が疲れてしまうのですね。

 

コルチゾルというのは、朝パッと起きるために必要なホルモンでもあるんですね。

そのために朝8時をピークに分泌量がMAXとなり、昼間から深夜にかけて減っていきます。

メラトニン・コルチゾール.png
(引用:https://hozawa.jp/news/2018/11/-12.html)

 

ところが、副腎が疲れると、コルチゾルの分泌リズムが狂うのですね。

ついでに「良い眠りをつくるホルモン」と呼ばれているメラトニンの分泌リズムも狂います。

そうなると、朝起きられなくて、その代わり夜になると活動的になったりします。

 

つまり、夜型人間を自称している人で、上の項目が当てはまる人は、副腎疲労を起こしている可能性が高いことになります。

お酒やコーヒーの依存があったり、3食ともゴハンや麺類を食べている人はほぼ間違いないでしょう。

 

なぜ酒、糖質、コーヒーの依存になるのか。

それらは一時的にカラダを元気にする作用があるからなんですね。

しかしそれはもとから元気になっているのではなく、副腎疲労で立てないから、糖質やコーヒーによって一時的に元気にさせられているだけ。

 

もしかしたら、あなたの「糖質依存」は「副腎疲労症候群」かもしれないし、あなたの「生理前症候群」は「副腎疲労症候群」かもしれないし、あなたの「うつ病」は「生理前症候群」かもしれないことになります。

「自分は夜型人間だから」の一言で片付けずに、どうか疲れている副腎と向き合ってあげてくださいね。