「ぽっこりお腹」の栄養学

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ダイエットの現場でよく耳にする「ぽっこりお腹」について、栄養学の視点から解説します。

ポイントは4点です。

[1]腸の問題

小腸内で細菌が増えすぎて、お腹を風船のように膨らませる病態を「SIBO」という。

野菜や発酵食品などを食べても張るので、食べられるものがないと嘆くひとが多い。

また、腸内でカンジダが増殖していてもお腹が張る。天気の悪い日はとくに調子が悪くなる。

これらを平たくいえば「腸内環境が悪い」ということ。腸が万全でないとぽっこりお腹は治らない。

これは「腸活」で対抗しようとしても、食物繊維や発酵食品を食べると調子が悪くなる。

だから八方塞がりだと悩んでいるひとが多い。

これらはメンタル面からのアプローチも必須だが、栄養的にいえばグルタミンが良い。

グルタミンは腸のエネルギー源となってはたらき、腸壁を修復してくれる。

ビタミンやミネラルのサプリよりも先に、グルタミンをお勧めすることも多い。

体内でグルタミンをグルタミン酸に代謝するのがうまくない場合、体調が悪くなることもあるので、最初はおそるおそる摂取すること。

ちなみに、グルタミンは卵や肉などありふれた食材にも含まれている。

[2]脳の問題

副腎疲労の初期では、ストレスに対抗するホルモン「コルチゾール」の分泌が活発になる。

コルチゾールは、強いストレスに備えて、脂肪を溜め込もうとする。

脂肪は、すべての生命活動を行うエネルギー(=ATP)を大量につくるための材料だから。

まとめると、

強いストレス

たくさんATPが必要

ATPが枯渇したらマズイと判断

材料である脂肪を溜め込む

こんなかんじ。

副腎疲労とは、脳が疲れて副腎に出す命令が乱れること。

つまり副腎疲労=脳疲労。

ストレスも立派にお腹をぽっこりさせるのは以上の理由。

「ストレスがあると痩せない」は、そういうこと。

[3]脂質過多

ずいぶん主食の大切さが伝わってきて、ちゃんと1日3回ごはんを食べる人が多くなった。

でも、ときどきこういうひとがいる。

「もっと糖質摂ってよかったんですね!じゃあラーメン食べます!」

100gあたりの成分を比べてみると、

白米:糖質35.6g/脂質0.9g
袋めん:糖質61.4g/脂質16.2g

というカンジで、同じ主食でもずいぶん様子が違う。

そういえば、高タンパクが話題になったとき、唐揚げを食べまくっている人がいたが、あれも脂質が多い。

ほかに、意外と脂質が多いものを並べてみると、、

・菓子パン
・チャーハン
・フライドポテト
・ベーコン
・ソーセージ
・チーズ
・ナッツ

こういうものを常食して脂質過多気味なら、ぽっこりお腹を解消するのは難しい。

うどんやそばや白米並みに低脂質だが、天ぷらは高脂質。

丸亀製麺の野菜かき揚げはひとつで50gオーバー。これだけでほぼ1日分の脂質が摂れてしまう。

脂質の過剰摂取は意外と盲点。脂質を人並みまでおさえると、しっかりごはんを食べてもお腹は引っ込みやすい。
(脂質1日50g以下は少なすぎ)

 [4]運動不足

「運動は大してカロリー消費にならない」というのは正しい。

しかし、運動に期待する目的は「カロリー消費」ではなく「ミトコンドリア増加」だ。

スマホでいうところの電池に相当するものが、ヒトにもある。それがATP。

ぼくたちが走ったり、喋ったり、筋肉を動かしたりできるのは、ATPのおかげ。

ヒトは、ミトコンドリア工場の中で、糖質と脂質を燃やしてATPをつくっている。

運動は、このミトコンドリアを増やしてくれる。

「ミトコンドリアが増える=脂質を燃やす場所が増える」のだから、余分な脂肪が体内にあまりにくくなるというわけ。

過度な運動はストレスなのでNGだが、軽く息が切れるくらいの刺激は日常的にあるほうがいい。

そういうわけで、ぽっこりお腹は栄養で解決しやすい。運動は二の次。

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