寝ても寝ても眠いひとへ

分子栄養学

よく相談を受けるのは以下のケース。

・早めに寝ても翌日同じように眠い
・夕食前後に一度寝ないと動けない
・たった5分の隙間時間でも寝れる

こういう状態を改善したい人のために、3つの角度から解説します。

 

[1]物理的な睡眠不足

慢性的な睡眠不足があるひとは、やはりどうしても眠気地獄から脱出しにくい。

個人差はあるが、この症状の悩むひとの一部は平均睡眠が6時間を切る。

まあみんなこんなもんでしょ?と思いがちだが、世界的にみるとそうではない。

厚生労働省の調査によると、1日の平均睡眠が6時間未満の割合は、男性が37.5%、女性は40・6%。

これは33カ国の中でなんと最下位。

33カ国の平均は8時間28分。最上位の南アフリカが9時間13分。

いかに日本人が寝ていないかわかる。

「寝ても寝ても」が、世界標準でちゃんと寝ているのかは是非チェックしたいところ。

 

[2]眠気の心理的背景

とはいえ、ぼくもこの症状に苦しんだことがあるからとてもよくわかる。

地域の有名な鍼灸院に診てもらっても「不眠は治せるが、過眠は治せない」と追い返された。

そのとき、ぼくは朝7時〜夜中3時まで働いていた。

3つの仕事を掛け持ちして、1日17時間労働。

このとき居眠り事故も2回起こした。

よって、そもそも物理的な睡眠不足があったのは言うまでもない。

それとは別に、ぼくの場合は心理的背景も絡んでいた。

眠気の心理的背景は、

「自分の仕事に喜びも楽しみも感じていないので、逃げ込む対象として眠りが活用される」

というモノ。

ぼくは13回ほど転職を繰り返したが、毎回ここで学ぶことはもうないなと感じると、抑えられない眠気に襲われる流れがあった。

その眠気を転職サインとして活用していた。

さすがに極端な例を出したが、

「仕事がおもしろくないのに、事情があって今すぐにそこを逃げられない」

という人に、この症状は多いように思う。

学生時代の退屈な授業を思い出してほしい。

退屈だと感じたときに、退屈だと口に出したり、教室を離れることができたら、きっと眠気はやってこないだろう。

でも、じぶんの素直な感情や行動をその場で表現できないから、眠気という症状となって現れる。

このメカニズムは大人になっても続くことを、頭の片隅に入れておいてほしい。

 

[3]糖質制限の末路

まったく別の角度から話すと、長期の糖質制限でもガンコな眠気が出やすい。

スマホでいうところの「電池」は、ヒトでいうところの「ATP」である。

ATPがあるからこそ、走ったり、考えたり、話したり、筋肉を動かすことができる。

ATPのメイン材料は糖質。なので糖質不足=ATP不足となる。

1日3杯の白米を食べると太る、むくむ、だるくなる、摂るのが怖い、そもそも食欲がない、、

・・という人は、体内で糖質からATPをつくる機能が低下している。

するとATP不足となり、ムダに消費しないように眠気を起こさせて、節電モードに入る。

もう一度メカニズムをまとめると、

糖質制限

ATP不足

節電モードがON

眠気

というカンジ。

ちなみに、カラダは甲状腺の機能を落として節電モードに入る。

だから、このタイプの人は甲状腺機能低下を起こしていることが多い。

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