夜中に何度も目が覚める理由

症状別

睡眠まわりでこんな症状起きていませんか?

・悪夢
・寝汗
・歯ぎしり
・食いしばり
・朝イチの肩こり

こういう症状は「夜間低血糖」の可能性が高いです。

日光をたくさん浴びたり、半身浴をしたり、寝る前のスマホをやめたり、いろんなことを試したのに睡眠の質が良くならないひとはぜひ参考にしてくださいね。

 

■症状の原因はアドレナリン

「夜間低血糖」というフレーズを初めて聞いた人のために説明します。

低血糖とは、血糖値が70を下回った状態。

それが睡眠中に起こっているのが「夜間低血糖」です。

夜間低血糖からアドレナリンが起こるまでの流れはこうです。

夜ごはんを食べる

血糖値が上がる

寝る

体内に貯めているグリコーゲンから糖をつくる力が弱い

血液中のブドウ糖量が減って夜間低血糖へ

アドレナリンでなんとか血糖値回復

起床

このメカニズムを見て分かる通り、体内に貯めているグリコーゲンから糖を作れるひとは、夜間低血糖になりません。

でも、ここで糖が作れないと、最後の手段として、血糖値上昇作用をもつアドレナリンに血糖値回復を任せることになります。

アドレナリンって、みなさんご存知の通り、興奮作用をもつホルモンです。

格闘技を見たり、恐怖や不安を感じていたり、だれかと言い争いをしているときに出るホルモンです。

そんなホルモンが夜中に出てしまうのですから、悪夢を見るし、寝汗はかくし、歯や肩に力を入れて食いしばってしまうというわけ。

 

■血液検査でアドレナリンをみよう

実は、このアドレナリンがつねに出てしまっているかどうか、血液検査で推測できます。

みなさんがよく知っている「中性脂肪」という数値をみてください。

アドレナリンには、中性脂肪を分解する作用があるので、アドレナリンがだらだら出てしまっている場合、中性脂肪値が低くなるのです。

分子栄養学的に、中性脂肪の基準値は100です。

ここが70以下だと黄色信号、50以下だと赤信号というイメージです。

中性脂肪は、厳しい糖質制限をしているときも低くなりやすいので、糖質制限をしていないのに低いのであれば、アドレナリンが慢性的に分泌されている可能性が高いです。

上記の症状が複数当てはまり、かつ中性脂肪が低いのであれば、夜間低血糖を正すことで睡眠の質が上がることが多いです。

 

■メンタル面も見逃せない

夜間低血糖対策としては、寝る前に大さじ1杯のハチミツを摂って、一旦血糖値を上げておいてから寝ることを推奨していますが、それだけで良くならない人もいます。

お伝えした通り、アドレナリンは戦闘状態を感じているときのホルモンなので、夜間低血糖が起こっていなくても、強いストレスを慢性的に感じている人はやっぱり睡眠中にアドレナリンが出ます。

考え事をしたら入眠できなくなる人や、嫌なことを長期間引きずってしまう人は、その根源にあるストレス自体を取り除くことや、ストレスを感じやすい考え方を修正していくことも大事です。

低血糖でアドレナリンが出ているのか、精神的ストレスでアドレナリンが出ているのか、そのチェック方法としても「寝る前のハチミツ」は有効です。

それで寝られるようになれば夜間低血糖、寝られなければ精神的ストレスによる比率が大きいといえます。

どちらかが「10:0」というひとはいないので、この2つの割合を推理することが解決のカギです。

睡眠状態が良くなると、成長ホルモンやセロトニンなど、ほかの慢性症状を改善するために必要なホルモンも出やすくなるので、睡眠がイマイチというひとはぜひテコ入れしてみてくださいね。