冬に元気が出ない3つの理由

分子栄養学

「冬になると気分が塞ぎ込みがちになってしまう・・」

というひとは多いですね。

でも、これ、栄養的にやれることがたくさんあります。

今回は考えられる要素を3つおしえます。

[1]ビタミンD不足

冬に塞ぎ込みがちになる「冬季うつ」は、特にこのビタミンD不足がリンクしています。

ビタミンDは日光浴をすることで体内生成されるのですが、冬は紫外線が弱くなるので、生成量が減って不足が起こりやすくなるんですね。

ビタミンDは免疫機能のはたらきをキープするのに必須なので、不足しているだけで風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。

さらに、ビタミンDは幸せホルモンのセロトニンづくりを補助しているので、冬に不足すると「風邪引いてメンタルもやられてダブルパンチ」になりやすくなるというわけ。

ビタミンD過不足の指標となる「血中25(OH)VD濃度」は、50〜70ng/mlが理想値です。30以下だとかなり少ない。日本人は8割以上不足しています。

採血をする際、検査項目に「血中25(OH)VD濃度」を入れてもらえるかどうか、主治医の先生にお願いしてみてください。事前に電話確認するのがベターです。

ネットを探せば「血中25(OH)VD濃度」だけを測ってくれる郵送サービスもありますが、やや高いのが難点です。

[2]鉄不足

寒い冬は夏に比べて10%も多くエネルギーを消費するといわれています。

このエネルギーづくりに必須の従業員が鉄でしたよね。だから冬は鉄の需要増となります。

需要増ということは、、

普段から不足しているひとは、余計に不足するのが鉄というわけです。

鉄不足でエネルギーが不足するので、電池が切れたように動けなくなる。

さらに、鉄は体内で熱をつくるときに欠かせませんから、電池切れ+冷えが起こる。

これではツラいはずです。

フェリチン<30、ヘモグロビン<12だと結構な鉄不足が推測できます。

とはいえ、鉄サプリだけ飲んで治ることはあまりないので、まずは主食やタンパク質をしっかり摂れるところまで最低限の代謝を取り戻すのが先決です。

[3]セロトニン不足

先ほど登場しましたが、セロトニンは幸せホルモンの一種。

悪いことを良いように解釈したり、気分が鬱々としないためには必須のホルモンです。

実はこのセロトニン、日光に当たることでつくられます。

日なたぼっこをしているとき、穏やかで幸せなカンジがするのは、体内でセロトニンがつくられている証拠です。

その機会が必然的に減る冬は、セロトニン不足になりやすいんですね。

以前クライアントさんで、日当たりの悪い部屋から良い部屋へ引っ越したら、それだけで「今までの冬と違って元気に過ごせた」というひとがいらっしゃいました。

ぼくの友達の鬱だったM君も、最も何が効いたと思うか尋ねたら「日光浴」と即答。

やっぱりお天道様って偉大ですね。

ちなみにセロトニンって、タンパク質からつくられます。

つくる際は従業員のビタミンB6、マグネシウム、ナイアシンなども必要です。

これらの材料を揃えて、冬でも天気が良い日はすこしでも日光浴をするといいです。