「早寝早起きしなさい」と1000回ぐらい言われて育った日本人には信じられないでしょうが、副腎疲労は遅起き、二度寝、昼寝推奨なんです。体がついていかないのにムリに早起きするほど酷なことはない。休日はできれば9時まで、時間が許すなら昼まで寝るのが良い。まずは遅起きの罪悪感をなくすこと。
— 中村ひろき🇫🇮体質改善の専門家 (@you_chiryoin) October 16, 2020
早起きしなければナマケモノ、という常識がはびこっている我が国ニッポン。
ですが、副腎疲労のヒトに限っていえば、ムリに早起きすることほどつらいことはありません。
副腎疲労というのは、
- 朝起きられない
- 甘い物がやめられない
- 夕方3〜4時にだるさや重さがある
- コーヒーやお酒がやめられない
- 味の濃いものを好む
- 完璧主義で手を抜くのが苦手である
- 夕食後はむしろ元気になってくる
- 自称夜型人間である
こういった特徴をもっている人です。
副腎疲労のヒトは、カラダの中で何が起こっているかというと、まず「コルチゾル不足」です。
コルチゾルというのは、ストレスに対抗するためのホルモンで、副腎で作られています。
つまり「副腎疲労=コルチゾル不足」です。
このコルチゾル、何をしているかと言えば、別名「目覚めのホルモン」と呼ばれます。
コルチゾルのおかげで、朝7〜8時ごろに血糖値が上がって、自然と目覚めることができるんです。
副腎疲労=コルチゾル不足なので、カラダが鉛のように重く、なかなか起きられないというわけ。
そしてこのコルチゾル、日中もしっかりと働いてくれます。
我々は当然食べると血糖値が上がりますけれども、日中仕事をしていると、2時間ほどで食べた分の糖は枯渇してしまいます。
ここでコルチゾルの出番です。
コルチゾルの命令によって、肝臓にストックされていたグリコーゲンが分解されて、糖になるのですね。
これを糖新生(=とうしんせい)といいます。糖を新しく作るからですね。
この命令がスムーズであれば、わざわざ間食しなくても血糖値が上がるので、食後2時間を過ぎても元気ハツラツです。
しかし、副腎疲労の人は、コルチゾルが不足しています。
だから、食後2時間を過ぎても糖新生が起きず、低血糖になります。
低血糖になると、イライラや不安や焦燥感におそわれます。
副腎疲労の人の多くは、この症状が起きてくるのがわかっているので、その前にちゃっかり甘い物やコーヒーでドーピングしていることが多いです。
こうして、コルチゾルが不足している分をカバーして、なんとかその日の仕事を乗り越えているんです。
「副腎疲労を治したい!」という人がやるべきは、このコルチゾルを無駄に消費しないよう、節約することなのですね。
遅起きや二度寝や昼寝は、活動を抑えることで、コルチゾルを節約する効果があります。
ですから、副腎疲労のケアとして「遅起き・二度寝・昼寝」がすごく大事なんです。
副腎疲労がひどいのに、体にムチを叩いてムリに早起きしている人の多いこと。
このストレスは副腎疲労を悪化させているに過ぎません。
つまり、早起きというのは、無理やりするものではなくて、自然となるのが望ましいのです。
副腎疲労が治って、キチンと朝コルチゾルが分泌されるようになれば、自然と目が覚めます。
この早起きこそが「早起きは三文の徳」の早起きなのです。