毎月の生理がある女性なら、いかにホルモンで体調や気分が左右されるか、痛いほど知っていますよね。
第5位:コルチゾール
第4位:アドレナリン
第3位:成長ホルモン
第2位:メラトニン
第1位:セロトニン
慢性症状を良くするために必要なホルモンって、このあたりです。
自分が味方にすべきホルモンはどれか、あたりをつけてみてください。
ひとつずつ解説します。
■第5位:コルチゾール
コルチゾールは、副腎からつくられる抗ストレスホルモンです。
つまり、ストレスがあるとき、そのストレスに対抗してくれるモノ。
たとえば作用はこんなカンジ。
・炎症を抑える
・血糖値を上げる
・脂肪を分解する
「へー!なんかありがたい作用じゃん」と思うかもしれません。
でも、裏を返せば、ストレスがあると、炎症が起こるし、血糖値が下がるし、脂肪は溜め込むってことです。だから強すぎるストレスの害は甘くみないほうがいいんです。
また、コルチゾールの特徴は「短期的なストレスに関してはうまく対応する」という点です。
だから、もうすぐ定期テストがあるとか、仕事のプレゼンがあるとか、期間限定のストレスに対しては、上記の作用を起こして非常にうまく乗り越えられます。
でも、行きたくない職場にずっといるとか、言いたいことをずっと言えていないとか、いつ終わりがわからないストレスに関しては、だんだん対応できなくなってきます。
こうして、
コルチゾール出っ放し
↓
副腎が疲弊
↓
コルチゾールがつくれなくなる
↓
炎症体質、低血糖体質、ぽっこりお腹
という状態になったものが「副腎疲労」です。思い当たるひとは、ここが伸びしろ。
■第4位:アドレナリン
バリバリ仕事をこなしているときや、敵と戦っているときに出る戦闘ホルモン。
コルチゾールと同じく、こちらも血糖値上昇作用があります。
だから、低血糖体質があって、アドレナリンでなんとか血糖値を上げているひとは、やや攻撃的っぽくなります。
アドレナリン体質のひとは、
・刺激がすき
・退屈が嫌い
・極端がすき
・中間がとれない
こんなかんじなので、体質改善においてもメンタルを保つのが難しくなります。変化を感じられないと続かないことが多く、断食などダイナミックな手法に惹かれます。
休むのが嫌いなので、予定を分刻みで詰め込んだり、お風呂の中でも本を読んだりします。旅行中も何もしないボーッとした過ごし方は好みません。
アドレナリンは中性脂肪を分解するはたらきがあるので、血液検査の中性脂肪が低くなります。
分子栄養学的な理想値は100ですが、70以下は低い。ぼくのところに駆け込んでくるクライアントさんはだいたい30〜50くらいです。
■第3位:成長ホルモン
成長ホルモンは、子供の発育に大事というイメージがありますね。
でも、大人の体質改善にも大活躍です。
具体的にはこんなふうに。
・代謝を上げてくれる
・免疫力を上げてくれる
・脂肪を分解してくれる
とくに3番目に惹かれた女性は多いのでは・・
成長ホルモンは、後述するメラトニンのはたらきで分泌量が増えます。
つまり「メラトニン↑で成長ホルモン↑」です。
■第2位:メラトニン
メラトニンは別名「良い眠りをつくるホルモン」です。
つまりメラトニン不足で睡眠の問題が起こります。寝つけないとか、夜中に何度も目が覚めるとか。
メラトニンのサプリを飲んでいるひともいますが、メラトニンは体内でつくられます。
代謝の流れをみると、こんなかんじ。
タンパク質
↓胃酸
トリプトファン
↓VB6、葉酸、ナイアシン
セロトニン
↓Mg
メラトニン
タンパク質をメラトニンまで代謝させるまでに、たくさんの部品が必要なんですね。
だから、ここまで代謝させられないひとはメラトニンサプリを飲めばいいし、代謝させられるならタンパク質・VB群・Mgを摂りましょうとなります。
(葉酸もナイアシンもVB群の仲間です)
ああ、それからですね、メラトニンは何をサインに作られるかというと、、
これがおもしろくて「朝日」なんです。
朝日を浴びた14〜16時間後に出るようにセットされている。
だから、朝8時に朝日とともに目が覚めたら、22〜24時にメラトニンが出て、眠くなるというわけ。うまくできてますよねえ。
そして、メラトニンのはたらきで、成長ホルモンが出るんでしたね。
この連鎖、慢性症状を治すためにはぜひとも発動させたいところ。
■第1位:セロトニン
セロトニンは別名「幸せホルモン」です。
といっても、ジェットコースターに乗っているときの高揚感や、甘いものを食べたときの至福感は、また別の幸せホルモンからもたらされます。
セロトニンからもたらされる幸せは、今日は気分がいいなあとか、リラックスできているなあとか、そういう心と体の安定感です。
さっき、メラトニンの代謝過程をみて、おもしろいと思いませんでしたか?
そう、あのメラトニンってセロトニンから代謝されたものなんです。
まあたしかに、メンタルの安定感と睡眠ってほぼ連動してますよね。
朝からハツラツとしているのにどんよりしているひとって、あまりいませんもんね。
このセロトニン、実は7割が腸からつくられています。
お腹の調子がよいとそれだけで気分がいいのは、セロトニンがしっかり作られている証拠なんです。
裏を返せば、セロトニンをつくるために、腸内環境はとても大事だということ!
・・とまあこんなかんじで、ホルモンは体質改善と密接に関わっています。
その性格や気質、わりとホルモンのせいにしていいことがわかったら、すこし肩の力が抜けると思いますよ。