腸活って、ものすごく基本的なイメージがありますよね。
でも、ぼくから言わせれば「腸活できるほど健康じゃない」というひと、たくさんいます。
いわゆる腸活がうまくいかなかったひとは、次の5点を見直してみてください。
・寝てない
・胃が動いてない
・ストレスが強い
・食物繊維の食べ過ぎ
・咀嚼が足りていない
1つずつ解説します。
■第5位:食物繊維の食べ過ぎ
腸活といえば「食物繊維」とは「発酵食品」のイメージが強いですね。
でも、これらの食材を味方につけるには、なかなか基礎が必要なんですよ。
これは運動に例えるとわかりやすいです。
ランニングは優れた運動ですけども、膝に爆弾を抱えていたり、運動不足があったりすると、膝の痛みや筋肉痛が起こってしまいますよね。
つまり、ランニングのメリットを受け取る前に、デメリットを受け取ってしまう。
「食物繊維」や「発酵食品」も同じです。
野菜や納豆や果物をモリモリ食べて、下痢や便秘やお腹の張りに苦しめられるひとは、まだそれらのメリットを受け取れる基礎がありません。
カラダからすると、それらを処理するのって、思っている以上に大変な作業なんです。
その場合は、食物繊維の少ない白米で最低限のエネルギーを補給したり、腸のエネルギー源として働くL-グルタミンを摂取するのが良いです。
まだ3kmのランニングがキツいなら、1kmの散歩くらいにハードルを下げますよね。
そんなふうに、食生活をおいても難易度をやさしくしてあげてください。
■第4位:胃が動いてない
どうしても腸にスポットライトが当たりがちですが、腸の上には胃があります。
胃のはたらきは主に「タンパク質を消化すること」です。
では、胃の機能が落ちていたら・・?
そう、未消化のタンパク質が、腸に流れ込んでしまいます。これってすごく腸に負担なんですね。
腸に負担がかかると、炎症が起きます。そうして腸に穴が開く。これをリーキーガットといいます。
リーキーガットが起きると、未消化のタンパク質は腸壁を通って体内に吸収されてしまいます。
未消化のタンパク質は異物扱いなので、体内に入ってくるとカラダは敵だと判断して、攻撃をします。
これが「アレルギー反応」ですね。
こんなかんじで未消化のタンパク質によってアレルギー症状が起こっているひと、たくさんいます。
「タンパク質をがんばって摂っているのに、検査結果は低タンパクのまま」
というひとは、要注意です。
■第3位:ストレスが強い
当たり前ですが、ぼくたちが食べたものは口や胃を通って腸に到達します。
口では消化酵素である唾液が出ますね。ご存知「糖質の消化を助けてくれるヤツ」です。
胃では胃酸が出ます。ご存知「タンパク質の消化を助けてくれるヤツ」です。
でも、これらの液体はいつでもどこでも出てくれるわけではありません。
ストレスが強くて、交感神経が優位だと、
・唾液の分泌→減る
・胃酸の分泌→減る
というカンジで、思わしくない反応が起こります。
こうやって消化しきれなかった糖質やタンパク質が腸に流れ込むと、腸の炎症を引き起こします。
栄養学にコミットすると「どんな食材を食べるか?」しか考えなくなってしまいますが、それよりも先に「どんな精神状態で食べるか」のほうが足元なんです。
ここが灯台下暗しになっているひとはとても多い。とくに自炊をがんばったり調味料にこだわっているのに体調が良くならないひとはこのパターンですね。
ここでいう「ストレス」とは、
・言いたいことを言えてない
・やりたいことをやってない
・〜したいより〜べきが強い
・情報収集が夜中まで止まらない
・職場や家庭が安心できる場所ではない
・甘いものを食べるたびに罪悪感が湧く
・考えていることの大半が過去の後悔と未来の心配
・他人に特定の行動や態度を望みがち(=期待が強い)
よくあるのはこんなところ。
こういうものをゆるめると、今まで食べると胃もたれがしていたものがスッと食べられるようになる。
サバとか焼肉とかケーキとか、そういうものを食べた後のダメージが減ってきます。
裏を返せば、ここをゆるめずして腸活にコミットするのは、順序が違うことになります。
■第2位:咀嚼が足りていない
咀嚼=噛むことです。
先ほど「唾液は糖質の消化を助けてくれるモノ」とご紹介しましたね。
では、いくら噛んでも消化できるのは糖質だけなのか。答えは否です。
咀嚼をしている間に、胃はタンパク質が入ってくる準備をするので、胃酸分泌を促進します。
つまり咀嚼はタンパク質の咀嚼も助けてくれる行為なんですね。
けっこうクライアントさんに伺うと、10回程度しか噛んでなかったというひとが多いです。
でも、すべての食事において咀嚼を「がんばる」のは、ちょっと反対派です。
だって、ラーメンとか焼肉とか、ゆっくり食べていたらマズくなるものって多いじゃないですか・・
思い出してください。体質改善の秘訣は「続かないことは始めない」です。
「今日から1口50回咀嚼するぞ!」と意気込んでも、これは土台ムリな話。
さぁ、歯みがきほどのレベルに難易度を下げるとしたら、あなたはどのようにしますか・・?
ぼくがオススメなのは「せいぜい一人でゆっくりできる食事のときだけ、5〜10回くらい咀嚼をプラスをしてみる」です。
でね、不思議なことに、これくらいハードルを下げてすこしだけ咀嚼への意識を増やすと、
「咀嚼を多くしたときは明らかにお腹が軽くてそのあとラクなので、勝手に咀嚼が習慣化しちゃいました!」
なんてお声をもらうようになります。
だから、いきなり習慣にしなくていいんです。ハードルを下げて下げて。
でも、咀嚼が腸活以前に大事だということだけ、頭の片隅に置いといてください。
■第1位:寝てない
寝ずに腸活するくらいなら、たくさん寝て腸活しないでください。以上!