ASTとALTがどちらも20未満の人

分子栄養学

血液検査の結果でASTとALTがどちらも20未満の人は、栄養療法的にいえば「タンパク質不足」を推測できます。

そもそもASTとALTってなんなのか。

これらは「(株)自分という会社の肝臓支部で働く社員(=酵素)」です。

で、酵素って何からつくられるかといえば、タンパク質なのですね。

よって、これらが軒並み少ない場合はタンパク質が疑われるのです。

(確定ではなく「推測できる」という程度です)

 

さらにもうひとつ。

ASTとALTは、ビタミンB6がくっついて、初めて活性化されるのですね。

社員にエナジードリンクを与えてやるとシャキッとする、みたいな感じです。

逆に、ビタミンB6がセットでないと、ASTとALTは壊れてしまいます。

その中でも、より壊れやすいのはALTのほうです。

 

つまり、ALTがASTに比べてかなり少ないときは、ビタミンB6不足を推測できます。

たとえば、2つの値が、

  • AST…18
  • ALT…11

とかだと、「タンパク質とビタミンB6が不足している」可能性が高いのです。

 

ここに加えてビタミンB6不足症状が思い当たるなら、その確率はさらに高まります。

ビタミンB6不足症状とは、

  • イヤな夢をよく見る
  • 口内炎や皮膚炎がある
  • うつやパニック障害がある

このあたりです。

ビタミンB6は幸せホルモンであるセロトニンや、良い眠りをつくるメラトニンの生成に関わるので、足りないと幸せ感と良い眠りが得られないわけです。

 

ちなみに、ビタミンB6だけの単独サプリってあまり見かけませんよね。

これは、ビタミンB群が共同で働いているからです。

みんなひとりの力では何もできない田舎のヤンキーみたいな感じなんです。

だから、ビタミンB6不足があるということは、ビタミンB群全体が枯渇している可能性があります。

「朝はパン、昼はパスタ、夜は定食」のような糖質食がメインなら、間違いありません。

 

さぁ、今回はASTとALTについてお話ししました。

たった2つだけの検査項目でここまでわかってしまうなんて、おもしろくないですか?

ちなみにぼくの最新数値は、

  • AST…20
  • ALT…22

でした。ギリギリ合格点ですね!