二十歳くらいの頃から大好きで読んでいる、日本整体の第一人者、野口晴哉氏。
名著「風邪の効用」「体癖」は、いまだにブックオフで見かけるたびに収集してしまうクセがあって、ちゃんと探したら5冊ずつくらい自宅の書庫に眠っているような気がする。
さて、こないだ神保町に行った。
カレーを食ってから古本屋をぷらぷらしていたら、まだ見たことのない野口晴哉の著書があった。とりあえず脳死で購入。いそいで近くの喫茶店へ入り、ページを開いた。
昭和49年に書かれた本に、むしろ今の時代にこそ必要なことが書いてあった。
食養生を言っている人は、「こういうものを食べてはいけない」と、食べ物を狭めています。
けれども、本当の食養生とはどういうことか。人間はどこででも、なんでも食べられるようになって、世界中に広がって住めるようになった。
動物は生存地が食べ物によって狭められております。人間だけがいろいろなものを食べることで、どこででも生きられるようになったのです。
だから人間の食養生とは、むしろ食べられるものを、もっと増やすことにあるはずなのに、それを「これを食べてはいけない」「これもいけない」なんて言うのはおかしい。
引用:『体運動の構造』 / 野口晴哉著
ぼくが体質改善の仕事で目指してきたことも、まさにこれだった。
YouTubeチャンネルでは、SIBOによって8年間好きなものを食べられなかったクライアントが、1か月でピザやラーメンを食べられるようになった事例を紹介している。
なかなかYouTubeインタビューに応じてもらえる例は少ないが、これまで食べられなかったものが食べられるようになった事例は、体質改善プログラムMUIをはじめた6年間で数えきれない。
食べられる人と、食べられなくなった人。その表情の違いは、7年間の介護施設勤務で嫌というほど見てきた。後者は確実に生活から色が失われていく。いくつになっても、食べることは生きることだ。
これまで食べられなかったものを食べられるようになったときの、クライアントの表情はじつにまぶしい。
ぼくが無名で人見知りなため、「何を食べるか」「何を避けるか」だけで健康のほとんどを語ろうとする界隈の勢いには歯が立ちそうにない。
でも、この記事を読んでピンときてくれた10人くらいのひとが、食の楽しみを取り戻して笑える日を、一緒に迎えられたらと思う。
さぁ、健康のために人生を狭めるのではなく、健康によって人生を広げよう!

