【炭水化物は白くていい】
『がんばって雑穀米を食べているのに、体調が良くならない・・』
白い炭水化物って、栄養がないとか血糖値を上げやすいとかいわれて敬遠されがちですよね。
でも、慢性症状を治すことが目的なら、個人的に炭水化物の色はそこまで気にしなくていいと思っています。
実際、ぼくがクライアントさんに炭水化物の色を強制したことは一度もありません。
これについて2つのポイントに絞って解説します。
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白い炭水化物への偏見
まず「栄養がない」という誤解について。
白い炭水化物には、糖質という栄養がめちゃくちゃ豊富に含まれています。
糖質は三大栄養素の筆頭で、ヒトのすべての生命活動に必要なエネルギーである「ATP」の主原料です。
車でいうガソリン、スマホでいう電池のようなもの。
これがなければ何もできません。
白い炭水化物を避けるあまり、結果的にぜんぜん糖質が足りていなくて慢性症状が出ている方はとても多い。
わかりやすく不快な症状が出ないなら、個人的にはパンでも麺でもとればいい。それで疲労感や肌荒れやメンタル不安定が良くなる例はたくさんあります。
そうなってから徐々に雑穀の入ったものにスイッチしていくのは全然アリです。
〝質〟の問題に疲弊するあまり、そもそも必要な〝量〟と向き合えていない人がとても多いってこと。
次に「血糖値が爆上がりする」という誤解。
たしかに食物繊維が含まれているものより血糖値は上がりやすい側面はありますが、それでも実際に測ってみると血糖値の上がり方は個人差が大きい。
ぼくに限っていえば、何度食べても白米より玄米のほうが上がります。野菜や肉を先に食べても、白米を先に食べても、どちらのほうが血糖値が上がるかは本当に人それぞれ。
血糖値の上がり方は腸内細菌によっても左右されるので、白いから血糖値が爆上がりするというのは早合点です。
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健康の3段階ピラミッド
慢性症状を改善しようとするとき、大切なのが段階を踏むこと。
健康には3つの段階があります。
・応急処置(高熱、ぎっくり腰など)
・体質改善(慢性症状の改善)
・自己実現(理想の体づくりなど)
この3つを下から土台を固めていくことが重要です。
が、しかし!
体質改善の段階にある人が、自己実現の手段を選ぶケースがとても多い。
・腸内環境悪いのに食物繊維摂りまくってお腹が張る
・消化力落ちているのにプロテイン飲んで下す
↑こういうやつですね。
体質改善の段階にあるときは、体質改善の手段をとること。
・食べても症状が出ないモノを必要以上に敵視しない
・自炊にこだわらず力を抜けるところは抜いていく
・まずは質にこだわらずしっかりと1日3回食事する
などなど、ハードルをうんと落としてあげることが大事です。
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砂糖は毒ではない
白砂糖についても触れておきます。
たしかに食べ過ぎると腸で炎症を起こす側面はあります。
でも、白砂糖を毒認定するかしないかは人それぞれです。
ぼくは毒だと思わない派です。
なぜなら、やめなさいと言われると余計に欲しくなるのが人間だから。
大切なのは、白砂糖を摂り過ぎてしまう背景を考えることです。
・ストレスが強い
・ビタミンB1や鉄が足りない
・主食をちゃんと摂っていない
・カンジダが異常増殖している
というかんじで背景に対してアプローチすると、まわりまわって異常なまでの白砂糖摂取欲は減ります。我慢しなくても自然に。
本当にやるべきことは、白砂糖を我慢することではなく、その背景にある問題を解決することなんです。
まずは段階を踏んで、体質改善に適した食事法を始めてみてくださいね。