腸活をもっと分解してみた

分子栄養学

ぼんやりとしている「腸活」をまとめてみました。

腸活で余計体調が悪くなった人も、これを読んでスッキリするといいなと思います。

[1]腸の壁を強くする

腸がどのようにカラダを守っているか分解してみると、やるべきことは明確になる。

腸の最も大事な仕事はコレ。

「何を取り入れて、何を捨てるか」

その最終門番をやっているのが腸の壁。

ここが弱いと、干からびたゴムのようになり、壁に穴があく。

そして、本来は捨てるべきものを取り入れてしまう。

本来捨てるべきものとは、、

・花粉
・ウイルス
・消化できなかったタンパク質

などなど。

これらが取り入れられて(=吸収されて)しまうと、カラダは異物が侵入したと判断する。

その異物を追い出す反応のことを「アレルギー反応」という。

その間違いを起こさないためには、腸の壁を強くする必要がある。

これは「腸の炎症を抑える」とほぼ同じ意味。

腸の壁を強くするために(=腸に炎症を起こさないために)できることは以下。

ストレス↓>睡眠↑>グルテン↓>オメガ6↓>アルコール↓>VD↑>VA↑

グルテン、オメガ6、アルコールがストレスによって減らない場合は、ストレス↓に注力。

健康情報を収集しまくって0時を回るなら、寝たほうがずっと腸に良い。

VDとVAは腸壁を強化する作用アリ。

だが、上位をスルーしてVDとVAをサプリ摂取しても効果を感じないことが多い。

 

[2]うねりを起こさせる

腸は物理的にうねりを起こして内容物を肛門まで運んで排便を促す。

すこしむずかしい言葉で蠕動運動(ぜんどううんどう)という。

蠕動運動は交感神経優位で↓、副交感神経優位で↑。

ゆえに蠕動運動が起きないひとは交感神経の緊張をゆるめる必要がある。

交感神経優位だと、蠕動運動だけでなく、

・脈拍↑
・血圧↑
・呼吸↑
・消化力↓
・筋緊張↑

筋肉の緊張を高めて、浅い呼吸を繰り返し、敵との戦いに備える。

体質改善の現場で、交感神経がゆるむ瞬間はたとえば以下。

・職場での問題が解決した
・スケジュールを詰め込むのをやめた
・がんばりすぎていた自炊を減らした
・明日やればいいことを明日に回した
・パートナーに言い分をわかってもらえた
・モヤモヤしていることを聞いてもらえた
・一部の食材に向けすぎていた敵意を減らした

 

[3]腸内細菌のバランスを正す

他人の力に頼らず生きていると考えるのはやや傲慢。

野菜やお肉から栄養素を取り出せるのは、腸で飼っている細菌のおかげ。

ただ、細菌の種類が偏ると問題が起こる。いわゆる「善玉菌」を増やす施策が以下。

・食物繊維↑
・発酵食品↑
・プロバイオティクス↑
・過度の加工食品↓
・過度の白砂糖↓
・過度の肉食↓

多くの腸活情報の問題点は、この[3]しか伝えていない点。

しかも、ここが最もむずかしい。

腸内環境が悪いうちは食物繊維や発酵食品で調子を崩すし、白砂糖や加工食品をガマンで減らすのは長期的にキツいから。

MUIのクライアントさんにも、[3]の指導はほとんどしない。手間もお金もかかるから、副腎疲労が悪化する。

[1]と[2]をやると、自然に[3]ができるようになることが多い。

よって優先順位は[1]>[2]>[3]がうまくいきやすい。