テレビやネットには無数の健康情報があるにもかかわらず、病気のひとは増えるばかり。
それはきっと「情報が足りない」ではなく「自分に合った情報を選び抜けない」が原因だと思うんですね。
たとえば、以下のような情報を参考にしているのに、なかなか症状が良くならないひとは、ぜひ最後までお読みください。
■空腹で胃腸を休ませる系
■疲れたら寝ましょう系
■疲労回復には豚肉系
ひとつずつ解説します。
■空腹で胃腸を休ませる系
胃腸が元気でないひとほど、空腹や少食を重視すると、短期的に体調が良くなるからハマってしまうんですが…
これってつまり「運動すると筋肉痛が起こるなら、運動を控えましょう」みたいな話なんですね。
たしかに運動しなければ筋肉痛は起こりませんが、基本的にカラダは使わないところから衰えます。
だから、いざ運動を再開しようと思った頃には、より少ない運動で筋肉痛が出やすくなる。
食事も同じです。食べなければ胃もたれが起こらないから、余計に食べなくなる。さらに胃腸は衰える。
この悪循環からいつ抜け出すの…?
胃腸が動いていない根本原因は、副腎疲労や低タンパクや自律神経の乱れにあります。
ただ食べないだけの健康法が、根本アプローチになっているのか、ぜひ考えてみてください。
むろんケースバイケースです。
■疲れたら寝ましょう系
・疲れたら寝ましょう
・甘いものは控えましょう
・嫌いな人から離れましょう
とまあ、こんなかんじの、身も蓋もないヤツですね。それができたら苦労してないよなあっていう。
身も蓋もないアドバイスなだけに、それができない自分はダメ人間だという罪悪感が増しやすく、あんまりオススメできません。
物事って以下の2つに分けられます。
❶自力でコントロールできること
❷自力でコントロールできないこと
きっと、身も蓋もないアドバイス通りにできなことって、あなたの中で❷に当てはまることだと思うんです。
「早く寝たほうがいいのはわかっているけど、残業続きでそれができない」
「甘いものは控えるべきと思っているけど、体が言うことを聞かない」
「嫌いな人から離れたほうがいいのだろうけど、同僚だからどうしようもない」
というカンジで。
自力でコントロールできないことにモヤモヤするのって、めちゃくちゃストレスです。
だから、そこは一旦置いといて、自力でコントロールできることに注力して、エネルギー浪費を抑えるのが吉です。
たとえば、、
「平日はどうしても寝るのが遅くなるから、土日は早めに寝よう」
「仕事中のランチは早食いになるから、夜1人で食べるときは咀嚼を増やそう」
というように。
身も蓋もないアドバイス通りにできなくても大丈夫。自分のできる範囲で、1センチだけ自分が生きやすい世界にしてみてください。
■疲労回復には豚肉系
他にも、メンタルが病んでるときには鶏肉がいいとか、そういう単一の食材を薦めてくるヤツ。
取り入れやすいから気持ちはわからなくもないけど、病んでるときに鶏肉食べて元気になったひとっているのかな?
ぼくは少なくともお会いしたことがない。
こういう情報の根拠って「豚肉には乳酸除去作用のあるビタミンB1が含まれているから」といったモノですね。
でも、豚肉100g食べて得られるビタミンB1は0.9mgなんだよなあ。サプリだと1錠50mg摂れます。
もちろん量だけの問題じゃないのは百も承知です。さらにお伝えしたいのは食べてからのこと。
こういった情報の共通点として「食べれば効くという洗脳にかかりやすい」です。口に入れたらすぐ効くわけじゃない。
胃で消化して、腸から吸収されて、細胞まで運ばれて、ようやく効きます。栄養ってそういうモノ。
そもそも胃でちゃんと消化できてる?胃に送る前にしっかり咀嚼した?腸内環境は正常?
これらが全てエラーなく行えている前提で存在している情報だと捉え直してください。
ぼくに言わせれば、疲労蓄積やメンタルの不安定があって、その解消を豚肉や鶏肉に頼らざるを得ないほど切羽詰まっているひとは、胃も腸もはたらいてないです。
つまり「(食材名)は●●に効く!」という構文の健康情報って、決してまちがっていないですが、すでに健康な人向けのことが多いです。