低タンパクを判定する3つの方法

分子栄養学

『じぶんって、どのくらい低タンパクなんだろう・・』

タンパク質の大切さはわかったけど、一体どのくらい足りていないのか、気になるところですよね。

当てずっぽうでプロテインを飲み始めるよりも、まずは現在地を知ることが第一歩です。

そこで、今回は低タンパクを判定する3つの方法をおしえます。

❶症状をみる
❷反応をみる
❸血液検査をみる

ひとつずつ解説します。

 

❶症状をみる

低タンパクのときに起こりやすい症状は以下です。

・冷え
・肌荒れ
・太れない
・胃の不調
・気分の浮き沈み

他にもたくさんありますが、とりあえずこのあたりが多いですね。

タンパク質といえば筋肉のイメージですが、実はそれだけじゃなくて、皮膚・毛髪・酵素・ホルモン・血管・内臓・唾液・涙・消化酵素など、非常に多くのものがタンパク質を材料としています。

もはや、ヒトはタンパク質の塊といってもいいくらい。

木造の家をつくるのに、材料である〝木材〟が足りなかったらどうなるでしょう。

きっと、雨漏りを起こしたり、床が抜けたり、柱にヒビが入ったり、そこらじゅうに不具合が起きますよね。

それと同じで、ヒトにタンパク質が足りなければ、全身に不具合が起きやすくなるというわけ。

低タンパクで気分の浮き沈みが起こるのは、気分を安定させるホルモンが生産不足になるからです。

 

❷反応をみる

食べ物を消化するには、消化酵素が必要です。

この消化酵素もタンパク質からできているので、低タンパクがあると、消化不良を起こして、胃もたれや下痢などを起こしやすくなります。

このとき、意外と見落としやすいのが〝プチ食欲不振〟です。

ときどき、朝食がプロテインだけという人がいます。

わけを聞くと「空腹感がおさまってダイエットになるからといい」と。

たしかに血糖値が上がると空腹感おさまりますが、プロテインだけではほとんど血糖値は上がりません。

では、なぜ空腹感がおさまったのでしょう?

これ、プロテインというタンパク質の塊を流し込んだことで、食欲不振を起こしている可能性が高いんです。

こうやってプロテインで起こしている消化不良が、アレルギー症状の原因になっていることも。

実際、こういう飲み方をしていたひとに一旦プロテインをやめてもらったら、目のかゆみがすぐに改善した例がありました。

こういう小さなエラーを含めた消化不良が食後に出るなら、低タンパクの可能性があります。

テレビやネットの情報に振り回されず、じぶんの内側に矢印を向けて反応を観察してあげること、超大事です。

 

❸血液検査をみる

血液検査において、タンパク質の過不足をしらべる項目はたくさんありますが、ほかの要素にわりと邪魔されにくいのが「ASTとALT」です。

このふたつは肝機能を調べる項目ですが、分子栄養学では低タンパクの手がかりとして使えます。

先ほど「酵素もタンパク質の材料」とお伝えしましたが、このふたつは酵素の一種だからです。

ASTもALTも基準値は20ずつ。

たとえば「AST=14、ALT=9」など、どちらも20を下回っている場合は、タンパク質が足りておらず、これらの酵素をつくる材料がないと推測できます。

ただし、ASTとALTは、肝機能異常があると上がるので、それらがないことが前提です。

ここはあくまで推測なので、❶〜❸を合わせて広い視野で眺めてみてくださいね。

ほかにも、血液検査において低タンパクの程度をしらべるには、

・赤血球
・ヘモグロビン
・総たんぱく
・アルブミン
・γ-GTP
・クレアチニン
・BUN(=尿素窒素,UN)
・ALP
・LD(=LDH)

なども使います。

血液検査からいろんな栄養素の過不足を調べたいひとは、公式LINE登録特典の「血液検査でわかる栄養解析チェックシート」をご覧になってみてください。